田渕竜也

ぼくらの『ネオ・ヴィジュアル系』ネオ・ヴィジュアル系の終焉

 ネオ・ヴィジュアル系っていつ頃から輝きを失っていたのだろうか?主にネオ・ヴィジュアル系のファン層が十代、二十代だったバンギャたちは大人になる上でいつまでもバンギャでいられなくなり、夢見る少女ではいられなくなった。社会人になって仕事をするようになるとピアスもあけられない、髪も染められない、服装も変わってくる。ライブのスケジュールも合わせられない。バンギャは一人また一人と次々に消えて行く。バンギャの数は大幅に減少していっている。ネオ・ヴィジュアル系がテレビなどのメディアで取り上げられ全盛期を誇ったのは2006年あたりだった。そして徐々にネオ・ヴィジュアル系を取り上げて来た雑誌が2011年辺りから休刊していくようになったことを考えるとすると恐らく2010年辺りから終焉を迎えて来ていたのだろう。2011年には雑誌『Neo genesis』、2012年には『Fool’s Mate』、2016年には『Shoxx』が休刊し、様々なネオ・ヴィジュアル系を取り上げて来たメディアは消えて行き現在は『Cure』が残っているぐらいで、バンギャの今を伝えるメディアは減っている。

音楽性を詰めた結果
 そしてバンギャが減ったのは、バンドの音楽性にもある。まずDir en greyの海外ツアー成功以降、洋楽のようなラウド系のバンドが大量に現れた。そして丁度その頃、2007年辺りからニコニコ動画やYou tubeで無料で沢山の音楽やPVが見られるようになった。その結果、メタルコアやデスコアなどの洋楽のラウド系のバンドへ流れたりしていくようになった。さらにラウド系、テクニカル系を突き詰めたヴィジュアル系が増えた結果、その音楽性について行けないバンギャたちがでてきたのもあるだろう。

ポスト・バンギャとして残ったもの
 現在、ポスト・バンギャとして登場したのはコスプレイヤーやBL、腐女子、ニコニコ動画などの生主ファンなどである。そもそもバンギャとはライブでのそのゴシックやパンクなどファッションによる身体コミュニケーション、あるいはファン達の集団、集会における自己の魂を解放するパフォーマンスみたいなものであった。しかしスマートフォン時代になった2010年頃になると若者たちは今までパソコンの前でインターネットをしていたことが手元のスマートフォンでインターネットを出来るようになった。その結果、アニメの情報が簡単に手に入ったり、コスプレイヤーという身近なアイドル、BL声優イベント、更に身近な生主という形になり、更にツイキャスやニコ生などのライブ動画によって簡単に自己表現を出来るようになった。
 その結果、自己の魂の解放は手元でできるようになり、バンギャみたいなお金のかかることより、無料に近いコンテンツの方へいったのであった。
この辺りを上手く取りまとめて成功したゴールデンボンバーは偶然の成功ではなく、必然的に成功したのだろう。

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