/ 現代社会の闇

アイドルやAV女優になる女性の共通点

文:なかむら ひろし

 芸能界というのは、一般とはかけ離れた価値基準で動いている。普通じゃない立ち振る舞いを大げさにしてみせることではじめて芸能人だといえる。普通の人が普通のことをやってるテレビをいったい誰が観るのかという話だ。普通じゃやっていけないのが芸能界なのだ。しかし、AKBグループのブレイクから始まったアイドルブームというかアイドルのインフレーション化によって、所謂「普通の女の子」がアイドルを目指すようになった。それは女性の社会進出が十分でないため、一般的な職に就くのも芸能界に入るのも、それほど変わりがないからではないかと、これまで言ってきたわけだが、そうは言っても、アイドルを目指す女の子、ましてやAV女優を目指す女の子なんていうのは少数派であることは間違いない。容姿は普通でも思考は普通ではないのだ。そこでアイドルやAV女優を目指す女性の心理を考えてみることにした。
 アイドルを目指す女性は、学校の中でずば抜けて美人ではなくても、かわいい方と言われるレベルの容姿はしているはずなんだよね。そして、大多数からブスと言われるような容姿と比較すると遥かに恵まれた容姿を持って生まれたということを本人が自覚している。だったら、それを利用しないと損だと考えることは不思議な話じゃない。ただ、その自己評価が極端に高くて、堅気の仕事ではペイできないと考える人がアイドルやAV女優を目指すんじゃないかと思うんだよね。でも、芸能界に入ってみると特殊な才能もなければ、頼みの容姿も普通。アイドルを辞めても潰しが効かないため、AVに流れるなんて話はよくある。また、はじめからAVに応募するような人もやっぱり自らの容姿に対する評価が極端に高いので、容姿で稼げるAV女優を選択する。実際には売れっ子の単体女優でもない限り、そんなに稼げるものではないらしいって話は以前したけど、AVは簡単に稼げるっていうイメージを持ってる人はいまだに多いんだよね。
 逆に容姿に恵まれてはいるが、自己評価が極端に低い女性もアイドルやAV女優を目指すことが多いのではないかと思う。自分には何のとりえもないので、身体を売ることでしか承認欲求を満たすことができないと考える人や自ら応募したわけではなく、学生やOLなんかをしているときに芸能プロダクションやAVメーカーからスカウトされ、自分が必要とされていることに喜びを感じて、そのままデビューしてしまうというパターン。悪い男に引っかかるのもこの手の女性だと思うんだよね。自己評価が高すぎる人って鼻につくことも多いけど、傍から見たら生活が崩壊してても案外図太く生きていける。それに対して、自己評価が低すぎる人はとても心配になる。ここら辺は育ってきた環境とかが原因だったりしそうだよね。
 まとめると、自己評価が極端に高い、あるいは極端に低い女性っていうのがアイドルやAV女優になる女性の共通点だと見ている。個人的にはアイドルやAV女優になるという選択肢は決して悪いことだとは思っていない。容姿の優れた女性がそれを活かした職業に就くことは、身体能力の優れた人がプロスポーツ選手を目指すようなもので、合理的ではある。ただ、それが賢い選択かと言われれば、そうでもない。くれぐれも進路選択は慎重に。

なかむら ひろしのTwitter

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