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っで、職業:ミュージシャン、ユーチューバーを笑う正社員って実際エラいの?

文:田渕竜也

「正社員」って一体なんだろう?

自称:コスプレイヤー、ミュージシャンなんて言ったらさぞかし立派な「正社員」という「職業」に就いている人たちは大抵の場合、バカにして笑うだろう。そんであらゆるものを捧げて活動し、掃いて捨てるほどの目標を追っていることを、「正社員という彼らはありがたい将来への説教をくらうことになる。しかし「職業」って一体なんなんだ?まぁどうせこんな闇の深いインターネットの奥地にある当サイトにブチ当たるネットジャンキーな人たちなんてまともな人ではないのだろうから安心しよう。まぁ、そういうのは置いといて「職業」についてwikipediaで調べてみると定義的には「日常的に従事する業務や労働など、技能、知識、能力などをまとめた一群の職務のこと」らしい。さらに掘り下げて「従事」という言葉をgoo国語辞書で調べてみれば「仕事に携わること」。そんでもっと掘り下げて行けば「仕事」についてまたgoo国語辞書で調べてみれば「何かを作り出す、または、成し遂げるための行動」。なのでこの定義で言えば別に被正規雇用でもパートでもアルバイト、フリーターでも無職でも「何かを作り出す、または、成し遂げるための行動」をしていれば「職業」となるのである。そんで自分で「コスプレイヤー」とか「地下アイドル」、「絵師」、「ミュージシャン」、「YouTuber」と名乗ってそれなりに活動して何か作り出していたらそれで「職業」となるのである。何も「正社員」というものが「職業」となる訳ではない。筆者のこの「てんぷら」というサイトでも「職業」になる。そんな訳で色々と御託を並べて言ってみたが、要は高々「正社員」の分際が他人のTwitterとかプロフィール上の「絵師」とかレイヤーなどの「職業」を笑う資格なんて一切ないのである。

「正社員」ってそんなにエラいやつらなのか?

世間一般的に言えば高校、大学、大学院を卒業した時点で就職をすることが一般的と言われている。「正社員こそが正義」、正社員になれば「安定していて、幸せな人生を送ることができる」なんて思われているだろう。それでこの「正義」のレールから逸れた者たちはフリーターやニート、職業不詳などと呼ばれて、「正社員はエラい」という幻想が蔓延っている。しかしどうだろうか?現代日本社会において独身20代というのがスタンダードになりつつあるし、初任給なんて精々22万ぐらいのものだろう。
それに「正社員」というものは不自由なものだ。勤務時間は朝から晩まで決まっている、いつクビになるか分からない、仕事が限定されている、副業がやりづらいので給料はなかなか上がらないなどで会社にしがみつくことになる。それで世に言う「ブラック企業」なんて会社ガチャなんて引かされたらもはや勝ち組なんて言えないだろう。「それでも正社員じゃないと不安定だ」なんて戯言をぬかすやからもいるけど実際にブラック企業に務めた事がある筆者からしたらそんなことないぞ。低収入でサイコ野郎上司で長時間労働だった下手したら会社に自分が殺されるかもしれないんだぜ。そんなところに安定なんてない。正直に言えばこんな期間があったらならバンド活動とか漫画でも描いて創作活動をしていればよかったとすら思う。会社が「社員の幸福」とか言うけど全部嘘っぱちだ。会社は自分の利益さえあればそれでいい集団であって、会社は社員を守らない。むしろロケットのエンジンのようにダメになれば切り離していく。
これをみると「正社員」が「自称:地下アイドル、コスプレイヤー、ミュージシャン、絵師、フリーター」をエラそうに説教できる立場だろうか?むしろフリーターの方が副業でいろんな仕事ができるからやりようによれば「正社員」よりも稼げると思う。それなら「正社員」が別にエラそうに説教できる立場ではないということだ。これなら「会社に守ってもらえる」という幻想に取り憑かれてない分、好きに生きて自称を突き通したほうがまだ立場的にエラいような気がする。

名乗ったもの勝ち、世間のおもちゃになれれば勝ち。そんな時代

時代は一億総クリエイター時代だ。だれでも気軽にお手軽にコンテンツの作り手になれる時代だ。皆さんはコンビニアイス評論家のアイスマン福留という方をご存知だろうか?知らない方は一度、ググって調べてみて下さい。この人、評論家を自称しているのだけど、もうこのアイス批評がもう薄いのなんの。だって何を食べてもうまいとしか言わない。もう味の批評が青空レストランレベル。でもこの人のすごさってコンビニアイスというほぼ毎週のように新作が出てくる分野で膨大にサイト更新ができるところだ。そんでなにが言いたいかというと結局、何か行動していれば何か隙間産業に石が当たるんじゃないかということだ。要は「バカに敵うものはいない」ということだ。バカの方が何も考えずただ行動するから、もう自分の人権なんて気にせず顔を出してネット社会に出てることができる。そんで何かしらコンテンツを発信していれば何か石があたるんじゃないかと思う。例えばミュージシャンだったら白塗りガールズバンドでもやって適当なパフォーマンスをやっていればそれなりに隙間があるだろうし。コスプレイヤーなら着飾る衣装を段ボールだけで作ってみるなどしていればそれなりに注目度が上がる。ネット上の評価の壇上に立つことができれば成功だ。そんでここから一番重要なのはその行動を続けることだろう。もうこれが大前提。大抵の人は飽きて途中で辞めてしまう。動かない会社に閉じこもる「賢いやつら」より行動する「バカなやつら」である。

結論でいうと

もう「正社員」が勝ち組なんて時代はもうとっくに終わっている。仮に大企業に入れたとしても神戸製鉄、東芝、電通のようなことが起きるし、堅実に生きても仕方ない。みんな地下アイドルとか絵師、ミュージシャン、コスプレイヤー、フリーターをバカにするけど、定年までの残り40年以上をやりたくもない仕事を続ける正社員って正直、職業不定の人よりもエラいっていうのは間違っている。それならまだフリーターをやってながら絵師でもミュージシャン、地下アイドルでもやっているほうがまだマシなのである。いまの時代みんなスマホを持っている。時間つぶしの為にスマホで動画、ブログ、まとめサイトなどを見ていたりする。だから今、需要があるのはこの娯楽を提供を出来る人間なのである。だから「正社員」がエライというのはもう終わっている。

田渕竜也のTwitter

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