手堅くいくか、高得点を狙うか『赤ずきんは眠らない Eat me , if you can.』

文:なかむら ひろし

 今回紹介するのは、アークライトさんから発売されている国産ゲーム『赤ずきんは眠らない』です。ハードカバーの書籍のような箱がお洒落ですね。
 童話『赤ずきん』と『三匹のこぶた』をモチーフにしたブラフゲームで、シンプルなルールながらもしっかりとした心理戦が楽しめます。

◎コンポーネント

 キャラクターカード・おうちタイル・サマリーがそれぞれ6枚、得点トークンが30個(透明24個・赤6個)、ルールブックが1冊入っています。
 旧版よりもデザイン性が良くなっているので、購入するならこちらの新版がオススメです。特にハート型の得点トークンが目を引きますね。

◎準備

 このゲームは、3人から6人まで遊ぶことができます。人数によって使うカードが変わるのですが、今回は4人で遊ぶ場合を想定してルールを説明していくことにします。

 まず、各プレイヤーは『おうちタイル』を1枚ずつ受け取ります。次に狼役を適当な方法で決めてください。
 狼役のプレイヤーは『はらぺこ狼』を受け取り、それ以外のキャラクターカードを他のプレイヤーに配ります。この時、誰にどのカードを渡すかは狼役のプレイヤーの自由です。
 全員がキャラクターを受け取ったら、準備は完了です。

◎ルール

 ゲームの勝利条件は、『最初に10点以上を獲得すること』です。『はらぺこ狼』は襲撃に成功すると得点が入り、それ以外のプレイヤーは狼を撃退したり、狼が来ないことを予想してぐっすり眠ることで得点が入ります。

 『はらぺこ狼』は必ず誰か1人を襲撃します。『はらぺこ狼』以外のプレイヤーは自分が襲撃されるかされないかを予想します。襲撃されると思ったら、『おうちタイル』の『トラップ』の面を上にして、その上にキャラクターカードを被せます。逆に襲撃されないと思ったら、『おやすみなさい』の面を上にして、キャラクターカードを被せます。

 他のプレイヤー全員が『トラップ』か『おやすみなさい』を選択したら、『はらぺこ狼』の出番です。『おやすみなさい』を選んだであろうと思われるプレイヤー1人を選択して、そのキャラクターカードをめくります。

 ここから得点の処理に入ります。まず、『はらぺこ狼』がめくったカードの下の『おうちタイル』を確認します。
 『トラップ』だった場合、カードをめくられたプレイヤーは、そのキャラクターカードに書かれた数字の分だけ得点トークンを受け取り、『はらぺこ狼』は同じ数の得点トークンを失います。
 『おやすみなさい』だった場合はその逆です。カードをめくられたプレイヤーは、そのキャラクターカードに書かれた数字の分だけ得点トークンを失い、『はらぺこ狼』は同じ数の得点トークンを受け取ります。
 得点はマイナスになることはありません。足りない分は無視してください。ゲーム開始時など、得点を持っていない時は大胆に攻めるのも良いですね。

 次に『はらぺこ狼』に襲撃されなかったプレイヤーもキャラクターカードをめくって、『おうちタイル』を公開します。
 『トラップ』だった場合、得点の変動はありませんが、『おやすみなさい』だった場合は各キャラクターカードに書かれた数字と同じ数の得点トークンを得ることができます。

 これで1ラウンド終了です。次のラウンドは、得点を失ったプレイヤーが自分を含めた全てのプレイヤーの配役を自由に決めることができます。(基本的に得点の多いプレイヤーに狼をやらせるのがセオリーだっりします。)配役が決まったら、また『はらぺこ狼』以外のプレイヤーが『おうちタイル』をセットして···と繰り返していきます。そして、誰かが10点以上になったらゲーム終了です。

 複数のプレイヤーが同じラウンド中に10点以上になることがあります。狼役のプレイヤーと襲撃されたプレイヤーの間の得点処理が最初に行われる関係から、襲撃の成否によって10点以上になったプレイヤーが優先されます。襲撃を受けず、『おやすみなさい』によって10点以上になったプレイヤーが複数いた場合は、狼役を起点として時計回りの順で優先されます。

◎総評

オススメ度★★☆☆☆☆

○ハイリスク·ハイリターンを狙うかローリスク·ローリターンを狙うか
 このゲームの面白いところは、『赤ずきん』は3点・『おやぶた』は2点・『こぶた』は1点と配役によって得点差があるところです。特に『赤ずきん』か『はらぺこ狼』が割り当てられた時がスリリング。心理戦が楽しめます。一方、『おやぶた』の立ち回りも結構重要だったり、終盤になると安牌の『こぶた』で裏をかいたり、得点状況によって攻め方が変わります。

○プレイヤーによっては間延びするかも
 一応、プレイ時間の目安は20分程度となっていますが、皆が『トラップ』を置いたり、『はらぺこ狼』が『こぶた』ばっかり狙うなど、リスクを犯さない手堅いプレイをする人が集まると、思ったより時間がかかり、淡々としたゲームになることがあります。大胆なプレイヤーがいるのといないのとでは、盛り上がり方が変わってきます。

○女子受けが良い
 可愛いデザインや心理戦というコミュニケーションが主体となるゲームということもあり、私の周りの女性からの評判は良好です。こんなことを書いておいてなんですが、女子受けよりも自分の好みのゲームをやったらええんやで。

なかむら ひろしのTwitter

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