外出は自粛してプラモ作ろうぜ
全国で緊急事態宣言は解除されたわけだが、これで感染のリスクが大幅に下がったというわけではないし、第二波が来るのではないかという指摘もある。実際に東京では毎日のように感染者が出ている。以前のように巣籠もり状態ではなくなったにしても、不安を感じて、外出の機会を極力減らしているという方も多いと思う。
そんな方は外出しないと正気を保つことができない一部のパリピたちとは違う選ばれた人間だ。家にいる時間を有効活用して、知識や教養、技術なんかを磨いていこう。そこでオススメしたいのがプラモデルだ。特にモノ作りを仕事にしていない方はプラモを通して、モノ作りの素晴らしさを学ことができるはずだ。
私は小学校に上がる前からプラモに慣れ親しんできた人間で、大人になってからもちょこちょこ組んでいるという、ガチ勢ではないが、そこそこ綺麗に組めるエンジョイ勢だ。それがしばらくプラモから離れていたのだが、今回のコロナ禍によって、自宅にいる時間が増えたため、再びプラモ熱に火が着いたわけだ。
ただ、私も含めて、プラモばかりに情熱を注ぐのはなかなか難しい話だと思う。本も読みたいし、ゲームもしたい、映画だって観たいよな。私は以前から、1ヶ月に1体完成させるくらいのペースでプラモをやってきた。これくらいで充分だろう。皆も一緒にやっていこうぜ。
ということで、今回はプラモなんてほとんど触ったことがないという方にも始めてもらいやすいように、プラモ製作に必要なアイテムを紹介しようと思う。ちなみにガンプラを基準に考えているので、それ以外のモデルを組む場合はちょっと変わってくるので注意。
プラスチック用モデルニッパー
プラモデルはランナーと呼ばれる枠の中からパーツを切り出して組み立てていく。その時に必要なモノがニッパーだ。別に手で引きちぎることもできるが、それでは美しいプラモを作ることはできない。必ず用意しよう。これさえあれば、プラモを作ることはできる。
プラモ用ニッパーはプラモを扱っている量販店に行くと必ず置いてあるので、キットと一緒に購入して欲しい。値段はピンキリだが、初心者の方には2000円ぐらいのモノをオススメする。私は安物を使っているが、安物ほど切り離した跡を綺麗にするゲート処理と呼ばれる作業に時間や労力を奪われてしまうからだ。
ただ、いきなり高価過ぎるモノを選ぶのもオススメしない。確かに刃が薄くて切れ味の良いモノは綺麗に切り離すことはできるが、自分の手に合うかどうかが重要。まずはニッパーの扱いに慣れていこう。
デザインナイフ
刃が固定されて動かないカッターナイフだと思って欲しい。先ほど触れたゲート処理を始め、パーツを綺麗にするために必要なアイテム。必須とまでは言わないが、あると便利。量販店で500円くらいで購入できる。慣れるまでは扱いが難しいところがあり、綺麗にするつもりが、逆にパーツをえぐってしまうことも。安価なキットや余剰パーツなんかで練習が必要。
耐水サンドペーパー
所謂「紙ヤスリ」と呼ばれるヤツ。プラモデルは生産する上でどうしてもパーツに細かい凹凸が着いてしまっているので、それをヤスって綺麗にするためのアイテム。ゲート処理にも使える。綺麗に組みたいなら必須。ガンプラを作るなら400番から1000番のモノを用意しよう。艶々に仕上げたいカーモデルなんかだともっと目の細かいモノが必要になる。
スミ入れ用塗料
モールドと呼ばれるパーツに彫りこまれた溝の部分に影を入れるためのアイテム。影を強調することで陰影にメリハリが付いて、締まった作品に仕上げることができる。これをやるのとやらないのとでは完成度がかなり変わってくるので、是非用意して欲しい。
スミ入れ用塗料には様々な種類がある。画像はエナメル塗料だが、初心者で塗装まではしないという方はガンダムマーカーを使うのが簡単で良いと思う。この辺の話はまた後日詳しくやることにしよう。
トップコート
完成した作品に吹き付けて、塗料やデカールを保護したり、ペーパーで付いた細かい傷を埋めてくれるアイテム。「光沢」「半光沢」「つや消し」の3種類があり、各自の好みで選んで欲しい。ガンプラの場合、「つや消し」がオススメ。プラスチック独特のテカりが消えて、オモチャっぽくない重厚な作品に仕上がる。
この辺のアイテムを揃えておくと、塗装をしなくても、かなり完成度の高いモノを組むことができる。最近のキットは色分けが優秀だからね。
次にキット選びだけど、基本的に自分の好きなキットを選べば良いんだけど、最初は安価で組み立てるのに時間がかからないキットをオススメする。SDガンダムは特に良いと思うんだけど、さらに簡単なのが『ハロプラ』とかいう、『機動戦士ガンダム』のマスコット的キャラクターである「ハロ」のプラモデルだ。
パーツの数が少なく、ニッパーがなくても比較的綺麗にパーツをランナーから切り離すことができる。子供でも簡単に組むことができるはずだ。まずはこいつに挑戦してみよう。
組み立ては余裕だと思うので省略するが、気になるのがパーティングライン。分かりにくいかもしれないが、ハンドパーツやカバーの縁の部分にラインが入っているのがわかるだろうか?綺麗に仕上げるにはこれを消したいわけなんだよね。
他にもパーツに光を当てて、よく見てみると細かいラインが見えることがある。これは表面に肉眼では確認できないくらいの凹凸があって、これが反射しているんだよね。ウェルドラインとかヒケとか呼ばれるモノだ。
これらはペーパーでやすりがけすることで消すことができる。曲面は慣れるまでは均等にやするのが難しいかもしれないが、パーツのエッジがなくなるほど、ゴリゴリ削らず、少しずつを優しくやすりがけすればオッケーだ。
やすりがけは組み立てた時に見える部分のパーツにはすべて行った方が良い。面倒な作業だが、ここで時間をかけると仕上がりに差が出るものだ。つや消し仕上げなら400番で始めて、600番で終わっても問題ないので、できれば挑戦してみて欲しい。
表面処理が終わったら、パーツを中性洗剤でしっかり洗浄、乾燥させてよう。そこから墨入れを行う。ハロだと、口やハンドパーツなどの溝に墨を入れていく。影を強調することでメリハリが付くと思う。
私は内部メカをちょこっと部分塗装してみたが、この状態で飾ることはないと思うので、別に必要なかったかなと。あと、画像では分かりにくいと思うが、カバーの裏側にグレーを入れてある。これも墨入れと同じで影を強調しているわけだが、それ以外にも光を当てた時にパーツが透けるのを防ぐという効果もある。ハロでは別にやらなくても良いと思うけど、モビルスーツを組み立てる時はやっておくと、見映えが良くなるので、余裕があったら、挑戦してみて欲しい。
そんな感じで後はトップコートを吹けば「ハロ」完成。なのだが、梅雨入りして、湿度が高いので、最後の仕上げはまた後日。湿度が高いと、乾燥が遅くなり、様々なリスクを伴うので、塗装やトップコートは控えた方が良いよ。
次回はHGUCのキットを組み立てていこうと思う。その時はもう少し詳しく製作工程なんかを書いていくので、参考になれば嬉しい限りだ。まあ、1ヶ月に1体ぐらいのペースになると思うので、気長にやっていこうぜ。