これからは男性が女性に要求する時代だ

文:なかむら ひろし

 現在の日本は、未婚化・晩婚化が進んでおり、男性の5人に1人、女性の10人に1人が生涯未婚だとか言われています。未婚化・晩婚化の原因は様々あるとしても、男女間でこれだけの差があるのはどうしてなのでしょうか。

 考えられる原因としては、女性の方が結婚へのハードルが圧倒的に低いという点が挙げられます。女性の場合、若いというだけで一定以上の価値が認められています。一方、男性は若いだけではほとんど価値が認められません。同じ20代前半のニートでも女性は家事手伝いとか言って、婚活パーティに参加してもそれなりの需要がありますが、男性は需要がないどころか婚活パーティに参加すらさせてもらえず、門前払いを食らってしまうことだってあります。男性の場合、なんといっても経済力が求められます。年収300万円がひとつの目安で、これを下回ると極端に既婚率が低下します。

 男性の非モテは、「容姿」や「性格」ではなく、「経済力」が大きなウエイトを占めています。中高生のような男女交際を将来を見据えた付き合いなどとあまり考えない時はイケメンがモテますが、結婚を意識するようになると、容姿はそれほどアドバンテージになりません。性格に関しても、優しいだけで家族を養っていけるだけの経済力がないと結婚相手としては見てもらえません。そうは言っても、あまりに容姿に無頓着すぎたり、サイコ野郎だったりすると当然モテません。それこそ、汚いおっさんやDV男がモテる社会だったら異常でしょう。いつまでも美しくありたいという女性の美への探究心を少しは見習い、最低限の身だしなみには気を付けなければいけませんし、パートナーを大切にすることは言わずもがなでしょう。ただ、収入に見合わない外見磨きやただただ女性に媚びるような真似をしていたら笑われるだけなので注意しましょう。

 未婚化・晩婚化が社会問題となった原因として、長引く不況によって、男性が女性の要求に応えられなくなったということがあります。男性の方も家族を養わなければならないという旧来の価値観に縛られ、女性との交際や結婚に前向きになれなかったりするのです。ひとりで家計を支えることができないことは恥ずかしいなんて思わず、共働きは当たり前なんだというマインドが必要でしょう。これは男性だけでも女性だけでもなく、双方が共有しなければ意味がありません。また、男性は「家事は女性がやるものだ」という価値観も同時に捨て、家事の分担も行っていく必要があります。なんだか左翼フェミニストみたいなことを言ってますが、はっきり言って未婚・晩婚化に関しては保守の方が害悪です。「最近の若い男は根性がないから女ひとり養うこともできんのじゃ!」「専業主婦はすばらしい」とか平気で言ってしまいます。こんなものは強者の理論であることに他なりません。ガン無視してもらって結構です。

 そもそも結婚というのは、貧しい人ほど恩恵があるシステムです。単純にひとつの家に2人で住むとひとり当たりの家賃は半分になります。それ以外にもひとり暮らしより安くつくものがたくさんあります。実際に男女共に一定の年収を超えると既婚率が低下します。保守派は、夫は外で働き家計を支え、妻は家を守るなんていう考えは日本の伝統とかほざきますが、そんなものは昭和になってからの話で、昔から共働きの方が普通です。

 ここまでをまとめると、女性が非モテから脱却し、結婚にこぎつける方法は、マインドを切り替えて、譲歩するというものなので、比較的容易ではあります。しかし、男性の場合は女性に要求し、女性の譲歩を引き出すことが必要になるので、かなり困難であると言えます。「これじゃあ男はどうにもならないじゃないか!」と男性の方はお怒りになるかもしれませんが、これでいいと思っています。それまで女性ばかりが男性に要求し続けてきたことが異常だったのです。これからは男性も女性に要求を突きつけるべきなのです。現在の日本は女性の社会進出、経済的自立がほとんどできていませんから、男性の要求に応えられない女性は貧困に苦しむことになります。そう、苦しませてやればいいのです。それまでまったく相手にもしなかったのに、生活に困窮したから助けてくれだなんて虫のいい話はありませんと、譲歩してきた女性すらも切り捨てるぐらいでいいのです。女性だからといって甘やかすことこそが女性蔑視でしょうよ。

 しかし、男性の非モテは時として犯罪に繋がることもあります。やけになる前に考えてみてください。女性が経済力を求めるのなら、それを逆手に取ってお金で買えばいいのです。具体的に言うと、風俗を利用するのです。キャバクラやガールズバーではダメです。男性は異性との交際において、セックスをひとつのゴールと考えます。キャバクラやガールズバーではセックスまでたどり着ける保障もなく、あまりにも費用対効果が小さすぎます。風俗を利用し、浴びるほどセックスをすれば、女性への執着は薄まるはずです。『ギルガメッシュ叙事詩』のエンキドゥは、六晩七日娼婦と交わり続けたことで、野獣のような凶暴性を失い、知性を得た結果、ギルガメッシュという親友も手に入れたのです。

 男性が女性に要求を突きつけ続けることで、現実的と言われる女性から譲歩を引き出せるかもしれません。もしかしたら、女性の社会進出、経済的自立が進み、男女双方にとっていい方向に転がるかもしれません。いや、アンドロイド嫁なんてものが開発されるかもしれないね。

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