いわゆる「歌」の善し悪しって結局はフェチズムではないだろうか?
人にはそれぞれフェチズムみたいなものがあってその形は一つ一つ違う。某ヤッキーさんの名曲『世界に一つだけの花』じゃないけど普通に異性を愛するということも同性を愛するということにしてもそれは一種の趣味嗜好だ。
だから愛欲と性欲は切り離して考えないとやれ愛についての平等だのLGBTQだのなんだのと言っても正しくお互いを分かち合えないと僕個人的には思うんですよね。いわば若いサブカルチャーな波としてポピュラーなブームとして平等を訴えてもそれは両者が分かち合えたことにはならないわけである。
まぁこういうのは一個人の意見であって、これが正しいともいえない。だからこそこう言った話はこじれてしまうのである。
もう少しわかりやすい例えでいえば肉だって同じだ。
世間一般では脂たっぷりで柔らかい肉がうまいとされているけど、人によっては硬いかみごたえのある肉の方が好きな人もいる。
つまりは好きという感情に対して、世間一般的好きと個人が好きというのは別という話だ。
そこで思ったんですが、「歌のうまさって必要なん?」って思うんですよ。
さっきも言ったように趣味嗜好というものは巡って行けばフェチズム論に至るわけであって、それぞれ異なる。
メタルを一つとってもハイトーンもあればグロウルボイスのバンドがあるわけでこれら両者好きというバイな人もいればハイトーンのメタルバンドしか聞かない人もいるし、デスメタルしか聞かないメタル愛好家もいる。
一つのジャンルでもここまで別れてしまうわけで、これはもうフェチズム論としかいえないわけですよ。
そもそもフェチズムとは何か?
元の意味としては生命を持たない呪術的なものに対して崇拝を指す意味であって性的な意味は含まれていなかった。けど、いつの間にやら性的や愛欲的な意味が強くなった。
だけど呪術的なものを崇拝する意味でいうと今でいうフィギュアや菩薩像に対して特別な感情があるところで考えればフェチズムという語源は大して変わっていないような気もする。
まぁその辺は置いといて、今ではフェチズムという言葉は「性的嗜好」とも訳すことができ、一般的な嗜好から外れたことを今では理解されているかと思う。
簡単にいえば人と違ったところに嗜好が傾いていることを指すかと。だから自分が一方的にどMとかどSではなくかなり客観的な視点を持った単語かと思う。
思い起こせば歌が上手くてもなんかカッコよくないなーって思うことってありませんか?僕にはよくあります。
例えばめちゃくちゃ音程もブレずに歌い切る歌手と上手くはないけど声を聞けばこの人とわかる歌手とでどっちの方が好きかと聞かれれば僕個人の主観になりますが圧倒的に後者。
これも嗜好の傾きなわけで、フェチズムに該当する。
じゃあ歌のうまさってなんなんだろうか。
一般的には主に「V系的」最近ではいわゆる夜系とでもいうべき「歌い手声」そしてよく聞かれるのが「量産型ボイトレ声」だ。
量産型ボイトレ声とは声の歪みやや音程を取った時の癖やリズムの癖を徹底的に排除された声のこと。まぁ整形美人程度に思ってくれて結構かと思う。
「うまい」というのはそういうことで個人を潰すことから始まる。だから美醜における整形も限りなく普通の顔のパーツサイズにすれば基本的には美人になると聞く。
例えば下記の動画。
まぁこれなんかはすごくわかりやすい量産型ボイトレ声。本当に面白みがない上にすごく即席な感じがして好きにはなれない。
以上のことを踏まえて考えてみると歌が「うまいとか下手とか別にどっちでもいいんじゃね?」とつくづく思うのだ。というよりも「うまい歌」ってまたまた僕個人の意見になるけど好きではない。何澄ました顔してどこにでもあるような歌い方してんだ。
なんだったら喉から血反吐吐きながらボロボロになりながら歌う人の方がいい。それが表現として成立しているならそれが正解だと思う、
まぁ喉の負担をかからないようにするためのボイトレでもあるけどね。
とすれば本当に下手な歌の人ってなんだろうか?
例えばこんな経験はないだろうか?知り合いのバンドのライブに見に入ったけど確かにそれなりにうまいけど、なんか入ってこない。
これってボーカルが表現媒体として失敗しているからなんだと思うんですよ。疾走感があるような楽曲とかでも音程を外さないようにしてもうまいとは思ってもその癖に表現がなされていないわけですよ。だから入ってこない。「なんかうまいなー」「っで?」という印象しか残らない。そんなのみたことありませんか?ほら、駅前で甘ったるい歌声で歌っているような人もそうじゃないですか?
もっとわかりやすいところで当たり障りのないAVってあるじゃないですか?普通に服脱がして普通にフェラからの挿入。こういったAVって割とフェチズムに引っかからないから印象に残らないんですよね。
反面、鼻フックのAVとかって78%からは敬遠されるけど、22%ぐらいからは熱烈的に支持されているわけなんですよ。だからあんなニッチな分野でもやっていける。
要は78%のアンパイな回答よりも22%ぐらいのフェチズムガチ勢にブチこむ音楽の方がかっこいいのではないかという話だ。
だから歌にはうまい下手は別に意味がない。
僕からしたら大槻ケンヂやアートスクールも最高のボーカリストだと思うし表現者だと思う。一番嫌いなのは何度もいうようにうまい顔して量産型のボイトレ声のボーカリストが一番嫌いだ。あれとかあれとかあれとか。まぁここではぼかしておくか。
それでは。