/ ダイエット

ダイエットのために意識したいこと

文:なかむら ひろし

 前回、前々回とダイエットを始める前にやっておきたいこと、知っておきたいことなんかをメインに書いてきたが、今回からはいよいよダイエットの進め方を少しずつ書いていこうと思う。別に勿体ぶるつもりはなかったんだけど、なかなかまとめるのが難しくて、時間がかかってしまったというのが真相だ。

 早速だけど、基本的に痩せるために必要なことって何なのかっていうと、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることなんだよね。消費カロリーが上回ることで、身体がエネルギー不足に陥り、その不足分をため込んだ脂肪なんかで補填するから痩せる。逆にいくら摂取カロリーを抑えたり、消費カロリーを増やしたとしても、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることがなければ、痩せることはない。

 そんなこと誰でも知ってる当たり前なことなんだけど、ネットでダイエット記事を検索してみると、意外と不思議なことを言う人がいる。糖質さえ摂取しなければ、いくらでも食べて良いとか、決められた期間、断食すれば、それ以外の時間は何をどれだけ食べても良いとか。そんな訳ないよね。ダイエットに苦しんでいる人にとって、「○○さえすれば、いくらでも食べて良い」って言葉はとても魅力的だと思うんだけど、皆さんはそんな言葉に惑わされないで頂きたい。

 痩せるための前提条件を確認したところで、そろそろ本題に入ろう。今回はダイエットを進めるための基本的な考え方、意識したいポイントをいくつか紹介していこうと思う。太る、痩せない原因は人によって異なる訳だけど、これらは共通して当てはまることだと思うので、参考にして頂きたい。

1.食べ過ぎない

 痩せるためには筋トレやジョギングなどの運動が必要だと考えている人も多いけど、基本的に食べ過ぎて、カロリーオーバーにならなければ、太ることはない。じゃあ、どこまで食べて良いのかって話なんだけど、これは人によって異なるし、同じ人であっても、その日の活動量は変わってくる訳だから、何キロカロリーまでしか摂ってはいけないなんて数値を設定することは難しいし、あまり意味がない。むしろ、カロリー計算をしない方が良い場合の方が多い。

 じゃあ、どうすれば良いのかというと、腹八分目で食事を終えれば良い。腹八分目ってどんな状態かっていうのは感覚的なものなので、言葉で説明するのはなかなか難しい。ひとつ例を挙げるとするならば、食べようと思えば、まだ食べられるんだけど、空腹感はなく、すぐに仕事や家事なんかに取りかかることができる状態というのがひとつの目安と言えるかな。逆にお腹がパンパンでこれ以上食べられない、すぐに仕事や家事に取りかかることができない、または非常に億劫な状態っていうのは食べ過ぎていると言える。

 毎回の食事を腹八分目に抑えることで、運動をしなくても、標準体重ぐらいまでは落ちる。BMIでいうと、22前後までは問題なく落ちるので、太り気味の方は無理せず、挑戦して欲しい。ただ、20を切るようになるためには、それなりの取り組みが必要になってくるので、まずは標準体重を無理せずにキープできる状態に持っていけるところを目指そう。

2.食べ過ぎる原因を解消しよう

 腹八分目に抑えなければならないってことは分かっているんだけど、それができないから辛いんや!ってお嘆きの方は多いと思う。どうしても満腹やそれ以上まで食べ過ぎてしまうのには、何かしらの原因が必ず存在する。それを無視して、意志の力で抑えつけてしまうなのは良くない。

 そもそも食欲っていうのは睡眠なんかと同じで、生理的欲求に当たる。眠いのに意志の力で抑え続けるなんて不可能だよね。食欲を意志の力で抑え続けることも不可能だと思ってもらって良い。いつか反動で暴食に走ってしまうだろう。食べ過ぎてしまう原因を探し、それを解消しない限り、暴食という爆弾を抱えたまま、日々の生活を送ることになってしまう。

3.空腹感がないなら食べない

 お腹が空いていないのに食べる人なんていないよと思うかもしれないけど、よく思い返してみて欲しい。いつも食事を摂る時間だからといって、別にお腹が空いてもいないのに食事を摂ったり、知人から差し入れを貰い、別にお腹が空いていないのに食べたっていう経験はないだろうか?人によっては、食事の間隔をなるべく短くしないと筋肉の分解が始まると言って、空腹かどうかなど度外視して常にちょこちょこ食べるなんていう人もいる。

 体調が悪くて食欲がないとかでもない限り、基本的にお腹が空いていない状態というのはエネルギーは足りている状態なので、食べ物を口にする必要はないんだよね。それをいつも食事を摂っている時間だからといってご飯を食べたり、おやつの時間だからといってお菓子を食べたりすると、カロリーオーバーを招きやすいので注意したい。

 怖いのが別にお腹が空いていない状態でも食べ物を口にすると、食欲が刺激されて、意外と食べられることがあるんだよね。特に好きなもの、美味しいものが口に入ると、脳が幸福を感じて、胃に無理矢理スペースを空けるように指令を送る。所謂「別腹」はこうやって起こるんだって。

 お腹が空いていないのであれば、思い切って食べないというのが個人的にはベストだと思うが、この機会を逃すと次の食事までの間隔が長くなってしまうのが怖いのであれば、軽くで済ませるくらいにしよう。極度の空腹も暴食のトリガーになるが、そうでない軽度の空腹感は消化吸収にエネルギーを使わないで済むため、逆に集中力が高まったりする。最初は辛いと感じるかもしれないが、意外と大丈夫だったりするので、上手くコントロールできるように訓練して欲しい。

4.ダイエットのために激しい運動を行わない

 痩せるためには激しい運動が必要だと言う人がいるが、運動によって落ちた体重はその運動を続けなければ、元に戻ってしまう。リバウンドを防ぐことはダイエットにおいて、とても重要なことなので、ダイエット目的で激しい運動をすることはオススメしない。

 また、激しい運動を行うと、反動で食欲が乱れやすかったり、これだけ運動したんだから、これくらい食べても大丈夫だろうと、暴食の免罪符にしてしまうなんてこともある。結果的に激しい運動をすることによって、カロリーオーバーに繋がることもあるという点に注意してもらいたい。

 正直、痩せるために運動は必須だとまでは思わないんだけど、軽度の運動は代謝に良いのはもちろん、睡眠の質を高めたり、ストレス解消にも繋がるので、ダイエットにもメリットは大きい。もし、やるなら習慣化できるレベルに止めておくのがオススメ。1,2階くらいの移動なら階段を使う、近所に買い物に行くなら車を使わない、立ったままできる作業は立ったまま行うなど。

 以上の4点を意識しながらダイエットを進めていくと痩せられるはずなので、是非実践して欲しい。基本は腹八分目。もし、食べ過ぎてしまったら、その原因を探して解消する。食べ過ぎた後はいつもよりも食欲が低下するはずなので、その時は無理に食べない。食べ過ぎたからといって、激しい運動でリカバーしようとしない。これが基本的な考え方だ。

 次回はもう少し詳しい内容も扱っていこうと思うので、お楽しみに!

なかむら ひろしのTwitter

ついったウィジェットエリア