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太らないために意識したい食事法

文:なかむら ひろし

 たまに知人から「痩せるためには何を食べたら良いか?」「これは食べても大丈夫か?」などと聞かれることがある。答えは簡単だ。好きなモノを食べれば良い。ただ、この答えで納得してもらえたことは一度もない。そして、他人事だと思って、適当にあしらっていると思われていることだろう。まあ他人事だし、面倒くさいので、適当にあしらっているというのは間違いではないのだが、それが答えなのだから仕方がない。

 よく考えてみて欲しいのだが、自分が食べるものを自分で決められないというのは異常なことだとは思わないだろうか?痩せて、その体型をキープするために一生他人から「これは痩せるから食べろ」「これは太るから食べるな」なんて指示される人生なんて、少なくとも私は勘弁だ。

 ということで、今回は何を食べたら良いか、もしくは何を食べない方が良いかなんてことよりも、どのように食べた方が良いかという基本的な食事法を書いていこうと思う。

気を付けるべきは何よりも量

 前にも書いたことがあると思うけど、大前提として、これを食べたら痩せるという食品、これを食べたら痩せられないという食品はどちらも存在しない。存在するとしたら、それは毒物の類いだろう。まあ確かに太りにくい食品、太りやすい食品が存在するのは事実だが、問題は食べる量だ。太りやすい食品でも適量なら太らないし、太りにくい食品でも食べ過ぎれば太る。それだけだ。

 痩せるためには食べ過ぎないことが重要なのは言うまでもないが、逆に食べる量が少な過ぎるのもまた問題だ。あまりにも食べる量を減らし過ぎると、必ず反動による暴食が起こると言って良い。そうなると、それまでの食事制限がチャラになるどころか、マイナスになることさえある。

 カロリー計算はいらないので、満腹になるまで食べ過ぎないように気を付けつつ、反動が起こらない程度には食べるという習慣を身に付けて欲しい。これができないと仮に痩せることはできたとしても、常にリバウンドするかもしれないという不安定な状態で、その恐怖心と戦っていくことになる。どう考えても、そんな生活は嫌だよね。

余裕が出てきたらバランスを考えよう

 食べる量がコントロールできてきたら、次は食事バランスを考えるようにしてみよう。いくら消費カロリーが摂取カロリーを上回ったら痩せるといっても、お菓子やジャンクフードだけでエネルギーを摂取していたら、身体に悪いのは自明だよね。いくら痩せても醜く痩せるなんてことは誰も望んでいないはずだ。それは痩せるというより、やつれるという表現の方が正しい。

 食事のバランスを考えるようにいうと、炭水化物が何グラム、たんぱく質が何グラムみたいに一生懸命計算しようとする人がいるかもしれないが、そんなことはする必要はない。ざっくりでオッケーだ。主食と主菜、副菜を用意すれば良い。学校給食をイメージしてくれたら分かりやすいと思う。

 主食はご飯やパンといった炭水化物、主菜は肉や魚といったたんぱく質、副菜は野菜や海藻類といったビタミンやミネラルになる。脂質に関しては主食や主菜、ドレッシングや調理用油などに含まれているので、個別に摂取する必要はない。そんな感じの食事をできるだけ心がけるだけで、ある程度のバランスが取れる。

 ここで少し気を付けたいのが、炭水化物と脂質だ。特にダイエットや食事バランスを意識していない人はおかずの選択によって、炭水化物と脂質に偏ることが多い。かつてダイエットの主流であった脂質制限、近年では糖質制限が流行ったのは、そういうことなんだよね。ただ、揚げ物みたいな炭水化物や脂質が多いおかずがダメという訳じゃなくて、量や頻度だけ気を付けて欲しい。あと、揚げ物みたいなおかずを選んだ時に帳尻合わせのために主食を減らすというのも止めておいた方が良い。主食を減らすと食欲が乱れやすいので、その揚げ物の量を調整した方が満足感も高いし、食事バランスも取りやすい。

 食事バランスで言うと、毎食できるだけ異なる食材で主菜や副菜を構成することをオススメする。毎食主菜は鶏ささみ肉なんてことはしない方が様々な栄養素が摂取できて、バランスも取れるし、飽きもこない。

 逆にダイエットを意識している人が注意したいのが、低カロリーで太りにくいとされる食品を大量に摂取して、食欲を紛らわせるという行為だ。そういうことを続けていると、満腹まで食べないと満足できなくなったり、胃はパンパンなのにエネルギー不足のために食欲が収まらないというヤバい状態に陥る可能性が高い。特に最初に野菜を大量に食べて、食欲をごまかすなんてことをしてる人はすぐに止めるべきだ。

最終的には食べたいものを選ぶ

 食事のバランスを考えだすと、どうしても食べたいものを我慢して、バランス重視の食事にしてしまうことも増えてくると思う。しかし、それも度が過ぎると、余計に食べ物への執着心が強くなって、暴食に走る危険性が高まる。本当はこれが食べたいけど、バランスやカロリー量を考えると、止めておこうかとしばらく迷うような場合は食べたいものを選ぶのが無難だ。 もちろん、未練なくバランス重視のものを選べるのであれば、それで良い。完璧を求め過ぎないことがダイエットを継続させるポイントだ。

まとめ

 基本的には食べたいものを選ぶ。ただし、量だけには気を付ける。余裕が出てきたらバランスにも注目する。ダラダラと2000字ほど書いてきたが、たったこれだけにまとめられる。簡単でしょう?

なかむら ひろしのTwitter

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