夏祭りなんかより怪談ナイトに行こう

文:なかむら ひろし

 今年も毎週のように夏休みや花火大会が催される時期になりました。『夏祭り』と聞くと、JITTERIN’JINやWhiteberryでお馴染みの曲が連想される方もいると思うのですが、この曲が東京ヤクルトスワローズのチャンステーマとして使用されていて、中日ドラゴンズファンの私としては何とも嫌な気分になったりします。
 そんなことは置いておいて、皆さんは夏祭りとか好きですか?私は大嫌いです。ただでさえ暑いのに人ごみで暑さが倍増、蚊にも刺されるし、よくわからない素人が作った焼きそばなんかが500円とか高い値段で売っていて食べる気がしません。それに調子に乗った大人がはしゃいでいるのも見るに耐えません。そもそも夏祭りが好きなのは、DQNやリア充カップル、子供が中心です。私と趣味が合うはずもないのです。
 こういうことを言うと、リア充カップルへの僻みだとか言われそうですが、別にいっしょに行く相手がいても行きません。また、「日本の伝統やろがい!」とかドンキで売ってるようなChina製のパンツが透けるペラッペラの浴衣を着た人に言われると思わず笑ってしまいそうになります。だいたい夏祭りに行くこと自体を否定しているわけではないのに、夏祭りが嫌いだとか言うと攻撃される意味がわかりません。私のような人間が参加しない方があなた方も楽しめるでしょうよ。

 そんな私の夏の楽しみは、『稲川淳二の怪談ナイト』でございます。
 夏になると稲川さんがテレビに出演する機会が増えるので、誰でも一度くらいは稲川さんの怪談を聞いたことがあると思います。活舌が悪くて聞き取りにくいという批判的な意見もありますが、怪談では逆にそれが良かったりします。アナウンサーみたいにハキハキ語っても不気味さがありません。また、稲川さんといえば、独特な擬音でしょう。個人的に好きなのが、「ピトピトピト…」という足音、「イィィィ…」という扉の開閉音です。この辺は動画サイトでもいいので、是非ともご自身の耳で確認していただきたいものです。
 ただ、稲川さんの魅力を最大限に堪能するのであれば、やはりライブでしょう。毎年、『怪談ナイト』というライブをやっているのをご存知でしょうか?毎回、セットなどに凝っていて、雰囲気がとても良く、怪談を聞くのにピッタリです。また、怪談はもちろんのこと、ライブならではの面白いポイントがあるので、少し紹介したいと思います。

・稲川さんが登場すると聞こえる客席からの「淳ちゃん」という声援
これは私だけかもしれませんが、おどろおどろしいBGMとセットの中で響く、「淳ちゃん」の声が何ともシュールで笑えます。

・ある意味怖いもの
散々怖い話をしておきながら、戦争の話をして「戦争がいちばん怖い」とか「同じ話をするのに各会場に必ずやってくるコアなファンが怖い」「でもそのファンを見かけないと何かあったんじゃないかと思って怖い」など、怪談の合間に見せるトークは必見です。

・心霊写真コーナー
毎回、心霊写真を解説するコーナーがあるのですが、これが面白い。必ず1枚は偽物の心霊写真を出すという「すかし芸」が入り、ここでも「太い脚をしているのに短いスカートを履いているこの女性が怖い」とか「いつも偽物の心霊写真を熱心に送ってくる奴が怖い」とかある意味怖いネタが入ったりします。

 他にもグッズを買ったり(私は毎回手ぬぐいを買ってます)、駐車場の黄色いツアートレーラーを見たり、いろいろと楽しめます。今年ももちろんやっていて、まだ席が空いている会場があるかもしれないので、興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。夏祭りなんかより、有意義な時間をきっと過ごせるはずです。

なかむら ひろしのTwitter

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