がっかり成型色の武者仁宇頑駄無は塗装必須で子供泣かせ
私が初めてガンダムに出会った頃、最新のガンダムはνガンダムでした。νガンダムは、1988年に公開された映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するのですが、私の周りでは映画を観ていないのにも関わらず、単純にカッコイイと大人気だったのをよく覚えています。そんな大人気だったνガンダムは、もちろんSD戦国伝にも登場します。前回紹介した武者駄舞留精太頑駄無と共にSD戦国伝用にデザインされ、先の3人と合わせて「頑駄無五人衆」として活躍しました。
モチーフとなったνガンダムは、白黒がメインカラーですが、赤い兜に鹿角という真田幸村を思わせるデザインになっています。武装は刀・銃・槍のほか、νガンダムのトレードマークであるフィンファンネルも付属しています。武装が豊富だとお得な感じがしますね。銃のデザインまでνガンダムのビームライフルがモチーフになっているのは初めての試みです。銃は、お馴染みのミサイル発射ギミックを備えていますよ。
仁宇頑駄無は、貴族の家に生まれましたが、両親と死別したことで山寺に預けられることになり、その山寺に住む竜に武術を習い、武者の称号を得たという設定です。パートナーは、一緒に修行した子竜の飛竜です。機械っぽい感じがしますが竜です。
軽装タイプにすると、νガンダムそのまんまという感じになります。この頃の頑駄無軍団は、額に名前を入れるのがトレンドです。実際に自分の名前を書いた鉢金をするのって恥ずかしいよね。
パートナーの飛竜も武装して武者飛竜となります。装着方法がなかなか面白いです。武者飛竜にする際は、兜の角を後ろに向けるのを忘れないように!
仁宇を武者飛竜に乗せることもできます。ただ、武者飛竜は仁宇と飛竜が合体した姿という設定だったりします。この設定、いらなくないか?
キットの出来はなかなか良いのですが、実は大きな罠が仕掛けられています。それが成型色です。なんと白黒の2色と金メッキだけなのです。無塗装だと兜が真っ白で残念な仕上がりになってしまいます。一応、兜用の赤いシールが付属しているのですが、まったく補い切れていないというか、申し訳程度にも満たない、これなら貼らない方がマシというレベルです。小さい子供は、塗装なんてしないわけですから、当時がっかりした方も多いはずです。逆に兜さえ塗装で補えば、かなり見られるキットになるので、頑張った子供も多いかもしれません。これで兜の成型色が黒だったら「バカヤロー!」が出ますが、白なのがバンダイのせめてもの良心とでも言っておきましょう。
今回で「頑駄無五人衆」が揃いました。こうして、五人衆が揃うだけでも随分と絵になるものです。彼らが活躍するアニメ作品は今でも観ることができるので、気になる方は検索してみてください。しょうもないギャグ作品ですが、今見ても意外と面白いかもしれませんよ。