CLOCK TOWER 2
今回紹介するのは、前回の『CLOCK TOWER -The First Fear-』の続編として、1996年にヒューマンよりPS用ソフトとして発売された『CLOCK TOWER 2』でございます。タイトルの「2」の読み方なのですが、パッケージには「セカンド」と書いてあるのにタイトル画面では「ツー」と言っていて、どっちが正しいのかよくわかりません。
ノルウェー全土を震撼させた猟奇的殺人事件、「CLOCK TOWER事件」から1年…奴が、再び現れた!
主人公はごく普通の少女ジェニファーと、彼女の保護者であるヘレンの2人。ごく平凡な彼女たちの日常生活が、かつて倒したはずの「シザーマン」の出現によって一気に闇の世界へと変貌する。再び殺人を繰り返す「シザーマン」。
はたして彼女たちは復讐に燃える奴の巨大なハサミから逃げ延び、その不死身の謎を解いてこの世から追放できるのか…?彼女たちを含む総勢30人の登場人物の運命はプレイヤーとなるあなたの手に委ねられています。(パッケージ裏より引用)
ゲームの内容としては、シザーマンと鬼ごっこしながら謎を解いていくという前作とほとんど変更ありません。変更点は以下のような感じです。
・ドット絵から3Dポリゴンへ
まず、ポリゴンですが、これが初期PSにありがちなひっでぇ出来で、登場人物全員がものすごい顔をしています。当時はこれでもすげぇなんて思っていたのですが、今見ると相当ひどいです。
まぁ古いゲームを遊ぶときの宿命と思って諦めましょう。ゲームとしては面白いので、そんなに気にならなくなるはず。
・シナリオ分岐によって使用キャラが変わる
プロローグでは、バートンを使用することになるのですが、ここでの行動によって、ジェニファー編とヘレン編に分岐します。また、シナリオ2では、それまでの行動によって、ノランやゴッツを使用することもできます。使用するキャラによって進めるステージも変わるので、この手のジャンルにありがちな飽きの早さを和らげる工夫が施されています。ちなみにエンディングは、ジェニファー編とヘレン編に各5つの合計10個も用意されています。
・一部アイテムやイベントがランダムから全て固定に
前作のゲームオーバーになって、やり直した時の「なんでだよ!」というビックリ要素はなくなりましたが、全エンディングを制覇しようとした時の面倒臭さもなくなりました。ここは賛否の分かれるところでしょう。ただ、同じステージでも使用キャラによってアイテムの配置などが変わったりはします。
・シザーマンが出現ポイントだけでなく、時間経過によっても出現
前作では、出現ポイント以外では現れなかったシザーマンでしたが、今作では時間経過で出現するようになりました。これによって、探索中の緊張感がアップしています。
また、回避ポイントも100%安全ではなく、シザーマンを撃退することができないダミーがあったり、一度使用すると使えなくなるポイントがあったり、成否がランダムなポイントがあったり、いい意味でシザーマンが凶悪化しています。実は何度でも使えて、100%回避できる安全なポイントも各ステージに1つは用意されていたりするのですが。
全体的にボリュームアップしていて、前作よりも楽しめる内容になっていると思います。非常に悪趣味な楽しみ方としては、大幅に追加された登場人物の殺され方を見ていくことでしょうか。映画なんかでもひっでぇ殺され方って印象に残ったりするものです。生存させることができるキャラにあえて犠牲になってもらうことも、このゲームを楽しむ上では重要なのです。(下衆の極み)
それで、この大幅に追加された登場人物もなかなか癖があって面白いです。ロリコン枠の主人公ジェニファー、ババ専枠のヘレン、イケメン枠のノラン、ガチムチオッサン枠のゴッツ、ダンディーオッサン枠のバートン、デブ専枠のティム、ショタコン枠のエドワード…ティム、バートンにエドワードって映画『シザーハンズ』じゃねぇか!どうでもいい話ですが、中学生の時の私はなぜだかベスがすっげぇ嫌いでした。今見るとそうでもないのですが。
このタイトルもヒット作品ということで、結構出回っているのか500円程度で買うことができるので、未プレイの方は是非。飽きは早いですが、この価格なら十分すぎると思うので。
最後に豆知識。このゲームの体験版CDがあって(友人が持っていたのですが、何に付属していたかは不明)、そこで映画解説で有名な故淀川長治氏が「ヒッチコック顔負け」などと解説しとります。これ欲しいんだけど、どっか売ってねぇかなぁ?
ヒューマンって、それまで「ファイヤープロレスリング」ってイメージだったけど、『トワイライトシンドローム』『ザ・コンビニ』とか、この時期はかなり面白いゲームを出してるんだよなぁ。ヒューマンがゲームから足を洗ったあと、スパイクが『トワイライトシンドローム』の版権を買って出した『夕闇通り探検隊』も神ゲーだったし。で、これらのゲームを検索してみたら、『夕闇通り探検隊』が1万を超えるプレミア価格!このコーナーの趣旨から完全に外れるやないかい!まぁ発売がPS2が出てるあたりだと思うので、当時はあまり出荷されてないんだろうね。しかし、『トワイライトシンドローム』も1000円超えとるし、これは別枠でやるしかないのかのぉ…