文化系の逆襲、体育会系を扱き下ろそう

文:なかむら ひろし

 元プロ野球選手・清原和博氏が覚醒剤の所持・使用で逮捕されたというニュースが連日、ワイドショーをもうええわって言うほど賑わしている。先日、どっかの番組のコメンテーターがこんなことを言っていた。「プロ野球という世界であれだけ活躍し、強靭な精神を持っている清原ですら覚醒剤には勝てなかった。覚醒剤とは本当に恐ろしい」と。そんな言葉を聞いた私は間髪入れずに思わずテレビに突っ込んでしまった。プロスポーツ選手だからって精神的に優れているなんて思うなよ。文化系よりもむしろ体育会系の方が精神的に幼稚で圧倒的にバカが多い。しかし、このコメンテーター(誰だが忘れた)のように世間的には体育会系の方が精神面でも優れているという認識がまかり通っているような気はする。そんな世の中に一石を投じようではございませんか。
 何年か前に企業は体育会系の人材を求めているっていうニュースがあった。体育会系に所属してた方が就職に有利ですよって感じの記事だったのだが、これがまぁ失笑もの。体育会系で扱かれた人は肉体的にも精神的にも強く、先輩後輩の関係もきっちり身に付けているってことなのだが、これって企業にとっては末端の労働者なんてもんはバカな方が都合がいいんだよ、バカ!って言ってるようなもの。礼儀を弁えているなんていうのも実に怪しくて、上に立つ人間ならいいかもしれないが、下の人間にとっては理不尽な罵詈雑言、時には鉄拳制裁が飛んでくるのは自明、最悪でしかない。こんな脳髄まで筋肉の体育会系を欲しがる企業もまた同等のバカ。まぁバカはバカ同士楽しくやっててください。
 また、体育会系のクソ迷惑なところは、そのゴミみたいな体育会系のノリをそこら中に持ち込むところだ。仕事でも飲みの席でも、普段の遊びの中にまで持ち込みやがる。体育会の中だけでやってくれてりゃあ傍から笑っていられるのだが、そうはいかない。あいつらは、精神力が強いというより鈍感、いや他人に配慮できないサイコ。精神異常者として哀れんでやるべきか。
 あと、体罰という名の暴行・傷害事件もほとんどが体育会系によるもの。文化系ではほとんど聞いたことがない。これも体育会系が精神的に優れているのではなく、むしろ幼稚であることの表れだろう。
 ここまで読んで、すべての体育会系出身者がそういうわけではないだろ!と反論したい方もいるでしょう。しかし、待って欲しい。そんなことは百も承知で書いている。というか、私も一時期は体育会系に身を置いた人間だ。体育会系をここまで扱き下ろすのは、文化系へのヘイトに対するカウンターなのだ。文化系は、文化系というだけで暗い、陰湿、童貞などと罵られてきた。こういったヘイトは平然とまかり通ってきたのにも関わらず、体育会系はあくまで神聖なものとして崇められている。これはおかしいんじゃねぇのって言いたいだけなのだ。現在の日本の社会は、体育会系を持ち上げることによる負の部分が顕著に現れている。自己責任論なんかがそのひとつだろう。きっと体育会系を否定することで見えてくるものがあるはず。皆さんも体育会系を扱き下ろすことで、世の中をほんのちょっとでも生きやすいものに変えていこうではありませんか。
 最後に、文化系でもブラスバンドみたいな団体で賞レースにでるような部活はグレーというか限りなく黒に近いことに注意したい。文化系の皮を被った体育会系も存在するのだ。

なかむら ひろしのTwitter

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