仕事にやる気ってそんなに必要か?
仕事をするに当たって、「やる気が出ない」なんて悩んでいる方は多いと思う。だが、そんなことで悩む必要なんてまったくない。人間誰しもやる気があるときもあれば、ないときもある。そんなもんだ。そもそも仕事に個人のやる気なんて持ち込んではいけない。仕事である以上、やる気があろうがなかろうが、やるべきことをやる必要があるのだ。だからこそ、「やる気」や「モチベーション」なんてものに依存していては消耗するだけだ。
ひとつ言っておきたいのは、「やる気あんのか!」なんてぶち切れてる上司だってやる気があるとは限らないぞということである。大抵の人は生活がかかっているからその職場で仕事を続けているだけであって、同じ賃金でも今より労働環境が良い職場に行けるのであれば、皆さっさと出て行きまっせ。本当に愛社精神を持って働いている奴なんているのかねぇ?まぁそんなもんですわ。
あと、やる気がある奴=仕事ができる奴なんてことはない。そういう風に見えるのは、上手くいってる状態がやる気を生んでいるだけであって、実際はやる気が結果に直結してるわけじゃないんだよね。「本気を出せば、いつもの倍は動ける」なんて言ってる奴は、虚勢を張っているだけか、いつもは手を抜いている給料泥棒のどっちか。やる気を出せば、その分結果として必ず返ってくるなんて単純なものではない。そんな簡単な話なら、自然とやる気なんて出てくるっちゅうねん。
「やる気のある奴ほど成長する」なんていう話も嘘っぱちだ。成長するかしないかは、単純に個人の能力差だったり、労働環境によるものでしかない。クソみたいな上司がついたり、ろくな社員教育が行なわれていなければ、それだけで成長は阻害される。ついでに言えば、やる気のない奴ほど迅速に仕事を片付けたりするものだ。さっさと仕事を終わらせて、さっさと帰るのが理想だから、自主的に効率化を模索する。こういう奴って見たことないかな?
やる気などなくても、やるべき仕事をきっちりこなしてさえいれば、周りから非難されることはないのだが、ひとつだけ注意したいことがある。露骨にやる気のない態度をとるのは好ましくない。まだまだ、やる気のない人間を嫌悪する奴って多いんだよ。あまりに敵をつくりすぎると、最終的に損をするのは自分。それだけは、心の中に止めておいていただきたい。
ここまでは、やる気のない人間=悪ではないと言ってきたが、逆にやる気のある人間ほど害悪だったりする。やる気のある奴って周りを追い込んでくるんだよ。一生懸命やってても「やる気出せ!」とか平気で言ってくる奴っているでしょ?そんなことを言うから心が折れる奴が出てくるのにまったく理解していない。また、やる気がない=悪という間違った理論を洗脳してくるから、やる気が出ないことに責任を感じて心を病む人間が出てくる。本当にただのアホですわ。
これが個人ならまだマシだが、企業単位でやってくるともう終わっとる。やたらと「やる気」だの「モチベーション」などという言葉を多用する企業は、大抵離職率の高いブラック企業だったりする。「やる気のある人を待っています」なんて謳っているのは、従業員を劣悪な環境でこき使っているのにも関わらず、「辞めていった人間はやる気がないからだ」なんて本気で思っているからなんだよ。これから就職活動っていう学生さんには、エントリーしようと思っている企業の企業理念なんかを調べてみて、「やる気」やら「モチベーション」やらを強調していたら、さっさと別の企業をお探しくださいと言っておこう。