/ Column

今、ライブハウスみたいな変なところへわざわざ行く人っている?

文:田渕竜也

ライブハウスってどうよ?

みなさんは音楽が好きですか?よく「音楽が好き」とか言っている人やSNS上のプロフィール欄にNo Music,No Lifeなんて言ってる頭パッパラパー状態のお花畑な人たちって結構いるけどこういう人たちの内、どのぐらいの割合で生の演奏を聞きに「ライブハウス」と呼ばれるところへ行く人たちがいるのだろうか?チャートトップ10に入るようなバンドやらラッパー、アイドルなんかのアリーナ、ドームツアーなんかのライブならまだしも、インディーズのしかもマイナーなやつらだったり、アマチュアバンドなんかの音楽をわざわざ「ライブハウス」という辺鄙なところでなんか聞きに行かない人の方が多いですよね。そりゃそうだ。「ライブハウス」というイメージでいえば「汚い」「怖そう」「暗い」なんてネガティブなイメージの方が多いはずだ。一般的に考えれば「だってもしモヒカン野郎にヒャッハーって絡まれたりなんてしたら」とか考えたりして行きたくてもいけない人たちだって大勢いるはずだ。まぁ実際、「汚い」「暗い」「何処から入るのかわからない」ようなクソみたいなライブハウスも多いのも事実。トイレの扉が建てつけ悪かったり、氷しか入ってないようなクソ薄い飲料、それにサイババみたいな髪型をしたライブハウス店員。こんなところやっぱり一般的にみたら「ライブハウス」という特異な空間はやっぱり「気楽に音楽を聞きに行く」人たちにとってはハードルが高いのである。

ライブハウスという場所は特殊なシステムを持って運営をしている。そこで行ったことある人もバンドマンとして出演した人ももう一度、「ライブハウス」というもののシステムをおさらいしてみよう。

まずは見る方から。

「ライブハウス」というところは入場料プラス1ドリンクという変なシステムで成り立っている。このシステムって調べてみたら日本だけのシステムらしく、日本のライブハウスの観客側の伝統として残っている。まぁ、いろんな大人の事情があるのだろうが…。ある説では「ライブハウス」は音楽ホールではなく、「飲食店」っていう建前で運営しているのでドリンク代500円を徴収しているという説が有力らしい。まぁ飲食店という名目があれば音楽著作権とかの兼ね合いとかいろんな法律の部分がスムーズなのだろう。このシステムの欠点はソフトドリンクだろうがアルコール飲料だろうがキッチリ500円取られるところだろう。まぁ普通の飲食店でソフトドリンク500円では高すぎるもんな。それにこの「飲食店」っていう建前ではあるんだけど「食べ物」がないライブハウスも多数ある。「これじゃあ、どこが飲食店なんだよ」って思うがあくまで「建前」なのでそこは飛田の自由恋愛みたいなものと受け止めよう。

次に出演する方のシステムはどうか。

基本、バンドマンがライブハウスに出演するにはまずライブハウスにいるブッキング担当の人にそのバンドの音源なりなんなりとりあえずコンタクトを取るところから始まる。ブッキング側も出演者探しで必死だからよっぽど以前にライブハウスをぶっ壊したレベルの前科持ちでなければ大抵は出演することができる。そしてライブハウスに出演が決定したバンドには「チケットノルマ」というものが課せられる。「チケットノルマ」とは出演するバンドマンに課せられたチケットを売りさばかせるノルマのことだ。だからバンドマンはまるでマルチ商法のようにSNSのダイレクトメッセージとかでチケットを売りつけにやってくる。そんで減っていく友人たち。まさにノーフューチャー。
このチケットノルマというもののメリットとしてはアマプロ問わずライブハウスでライブができるということだろう。だって集客ノルマ達成出来なくてもノルマ分のチケットさえ買い取ればライブハウスでライブがアマプロ関係なくライブができる。しかしこのノルマの問題点としては金さえ払えばライブが出来るということにより、ライブハウスの出演バンドのレベルが著しく低くなることだろうと思う。海外のライブハウス事情を調べると基本、チケットノルマというものは存在しないらしい。そりゃそうだ、だってこちらはライブハウスのスケジュールが空いてるところを「埋めて」やってんだから。それを考えるとノルマ代を払って出演するっていう構図って変だと思いませんか?むしろギャランティーをもらうべきだ。あっ、ちなみに「ライブハウス」って和製英語らしいですよ。あとちゃんとノルマ達成してそのノルマ数よりさらに客を呼べてるのなら、その分のキックバックもあるのでその利点もある。だけどこれができるバンドマンはそうはいない。それができるならもっとでかいところでやるよ。ちんけな変なビルの地下の三人立つのが精一杯なステージでなんかやらねぇよ。

ではこのライブハウスのシステムをおさらいしたところで何がいいたいのか?

出演するバンドマンは別に舞台に立つのが目的だし、観客のライブハウスへの満足なんて気にしない。ライブに出演できたらそれでいいんだし。それでも楽屋が足の踏み場もないくらい汚くて、埃っぽいところだとめちゃくちゃストレスになるし、そのライブハウスのブッキング担当の奴にノルマ金徴収されるときに偉そうに上から目線でライブの感想を言われるとむかついて、そのサイババみたいな髪引きちぎってやろうかと思ったりもするけどね。
だけど観客として見にいったとき、「ライブハウス」というもので感じるものはやっぱり客へのサービスがよろしくない。
だって汚い、臭い、飯がない、氷だらけの薄い飲料に誰が満足するのか?しかも割高だし、ぼったくりもいいところ。そんで粗悪なバンドマンの演奏ときたらもう一般の観客なんて見に来ないでしょ?普通に考えたら。それだったらツイキャスとかShowroomとかのライブ配信アプリでみたほうがよっぽどライブを見るという行動では安く済ませられるし、ライブをする側もライブ配信アプリとか活用すれば「ノルマ」もないし、チケットを売りつけて友人関係が壊れるというリスクも減っていく。音楽不況だとか、いい音楽がないとか抜かす前にライブハウスの運営陣の人たちは一度、「観客に喜びを与える」という観点で自身のライブハウス運営について一度考えたほうがいいと思うよ。もし「飲食店」という名目で運営をしているのならこんな普通潰れてるよ。そんでもう「ライブハウス」は汚いのが「伝統」とか変な思考停止をするよりもっと気軽に一般の人たちが入りやすい環境をつくればいいと思うよ。どんな店でもそうだけどやっぱり清潔感って大事だよ。

田渕竜也のTwitter

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